「風水」って、どんな印象がありますか？
多くの人が怪しい呪術や宗教のようなものだと思うかもしれません。
ここでは、風水が実際には何であるのかを初心者向けに説明していきます。
風水の起源は、古代中国にさかのぼります。
約4,000年前の古代中国がその発祥地とされ、当初は村落や
住宅地の適切な場所を見つける手法でした。
この「風水」という用語は、紀元後3世紀ごろ生まれたと言われています。
水は7世紀になると中国で広く普及し、さまざまな学派が出現しました。
初期には、土地ごとの「気の流れ」を解釈する方法である巒頭（らんとう）が主要でしたが、
11世紀には方位の要素を取り入れた理気（りき）という思考も登場しました。
これら2つの学派は、16世紀ごろに融合し、現代の風水に似た
環境学的な体系が形成されていきました。
日本の風水。
風水の思想は、飛鳥時代に日本に伝わりました。
この時期、中国の理気学派はまだ存在しておらず、日本で受け継がれた風水は、
陰陽道などの独自の進化を遂げました。
風水という言葉を聞くと、呪術的な印象があるかもしれませんが、
それは陰陽道のイメージが漫画や映画などで誇張されているためです。
陰陽道は主に天文学や暦に焦点を当て、
環境に関する要素はあまり強調されていません。
同様に、家の配置や方角で吉凶を判断する「家相術」も、
風水の思想が日本独自の進化を遂げたものです。
現在では、中国の伝統風水と日本独自の風水が融合して、「風水では鬼門を避ける」
といった考え方が広まっています。
風水の理論？
風水は雑誌やテレビで紹介されることもあって、「トイレを北側に作ると家内安全」
「西に黄色のものを置くと金運が上がる」といった説明をよく聞きます。
これだけを聞くと、おまじないという印象が強いですよね。
しかし風水にはちゃんと、ベースとなる理論があります。
五行思想
風水の核心にあるのが「五行思想」です。
五行思想は、世界が木、火、土、金、水という5つの要素で構成されているという理念です。
これらの要素の関係性によって、万物が影響を受けるとされています。
要素同士の関係には「相生」（そうじょう）と「相剋」（そうこく）という2つの種類があります。
「相生」とは、お互いを助ける関係で、循環は「木→火→土→金→水→木」となります。
一方、「相剋」とは、お互いを制約し合う関係で、循環は「木→土→水→火→金→木」となります。
これらの5つの要素は、物質だけでなく色、方向、季節などにも適用されます。
例えば、「木＝東＝青＝春」といった具体的な対応があります。
この要素を意識して、さまざまな状況で相生を促進し相剋を避けることによって
、良いエネルギーを引き寄せることができます。
風水とは何に役立つのでしょうか？
風水の起源は、適切な土地を見つけるためのものでした。
しかし、今の日本では土地を入手する方法は不動産業者からの購入だけです。
この状況で風水がどのように役立つのかを考えてみましょう。
運気の向上
風水の最も広く知られた効果は、運気を向上させることです。
「運気」とは通常、運や不運を指しますが、風水の文脈では、自己と環境との調和を指します。
環境を整え、心身のベストな状態を維持することで、自然と幸運が訪れやすくなります。
もちろん、自分の努力が全てだと考える人もいますが、東洋の世界では自己と環境を一体として捉える考え方が一般的です。
環境の整備が自己の思考や行動に良い影響を与えることは風水を信じない人にも経験的に分かることでしょう。
風水を生活に取り入れることで、幸運へ向かうための心と体の状態を整え、運気を向上させることが可能です。
効果的な掃除と整理整頓
風水は、エネルギーの流れに重要な役割を与えます。
不潔で乱雑な状態はエネルギーの流れを妨げ、風水の原則に反するものとされています。
そのため、風水を実践すると自然と掃除と整理整頓に取り組むことになります。
掃除が必要だからやる、というよりも運気を向上させるために、清潔を保つことがモチベーションにつながります。
風水の観点からは、玄関の清掃が特に重要です。
またキッチン、トイレ、風呂場などの水回りを清潔に保たないと、ネガティブなエネルギーが生まれると考えられています。
これらの場所は本来、定期的な清掃が必要な箇所です。
風水を取り入れることで、家の内部が清潔で快適に保たれる利点があります。
前向きな気持ち
風水の原則を取り入れることで、心と体が調和しやすくなります。
風水は単なる魔法やお守りではなく、環境の整備に基づいたアプローチです。
家具の配置や色の使い方など、風水の提案は部屋の中での生活が人々の心理や体
調に無意識の影響を及ぼすと信じられています。
風水の原則に従った色合いや配置は、ポジティブな影響をもたらします。
気分が自然と前向きになるでしょう。
まとめ
ここで説明は以上になりますがいかがだったでしょうか？
風水は古代中国から起源を持つ環境学の一分野です。
陰陽や五行思想を中心に、心と体のバランスを整える環境づくりを提唱します。
風水を実践することで、家が清潔に保たれ気持ちも前向きになるでしょう。
